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生活リハビリと機能訓練の違い|入所施設での続け方

投稿日2026年8月11日
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生活リハビリという言葉をよく聞くようになりました。機能訓練とは何が違い、なぜ現場で続きにくいのか。担当・場所・記録という3つの条件から整理します。

「生活リハビリ」という言葉を、施設の方から聞く機会が増えました。とくに入所系の施設、つまり利用者が24時間そこで暮らしている場所で多く聞きます。

ただし、指す内容が人によって違います。日常介助の延長として使う方もいれば、機能訓練の代わりに使う方もいます。この記事では、両者の違いを整理します。

時間を区切るか、生活に埋め込むか

いちばん大きな違いは、時間の切り方です。

機能訓練 生活リハビリ
時間 決まった時間に、決まった長さで 日常動作が発生するたび
担当 機能訓練指導員などの専門職 介護職を含む、その場にいる職員
場所 訓練室・機能訓練スペース 居室、廊下、食堂、トイレ
内容 目標に沿った運動・訓練 起きる、移る、歩く、着替える
記録 計画書に基づいて記録 記録の形が決まっていないことが多い

機能訓練は「訓練の時間をつくる」もの、生活リハビリは「生活の中に訓練を見つける」ものという整理ができます。

誤解されやすい点

生活リハビリは、「訓練をしないこと」ではありません。

「できることは本人にやってもらう」という言い方をすると、介助を減らすことのように聞こえます。しかし本来は、日常動作を意図をもって設計するという話です。

ただ見ているのと、意図をもって関わるのとでは、まったく別のものになります。

現場で続かない理由は3つです

理念として反対する人はいません。それでも続かないのは、次の理由です。

1. 担当が曖昧になります

機能訓練には担当者がいます。生活リハビリは「その場にいる職員」が担うため、責任の所在がはっきりしません。忙しい日は誰も実施しない、ということが起きます。

2. 記録が残りません

機能訓練は計画書と記録があり、実施したことが見えます。生活リハビリは記録の形が決まっておらず、やってもやらなくても記録上は同じになります。評価もできません。

3. 場所が用意されていません

「歩いてもらう」と決めても、転倒したときに支えられる場所でなければ実行できません。訓練室には設備があるが、居室から食堂までの動線には何もない、という状態が普通です。

続けるために決めること

この3つに対応させると、決めるべきことが見えてきます。

課題 決めること
担当が曖昧 誰が、どの時間帯に担当するか
記録が残らない どこに、何を記録するか。既存の記録様式に1行足すだけでも変わります
場所がない どの動線で実施するか。安全を確保できる区間はどこか

設備の話は、3番目に関わります。

天井走行式の設備は3メートル×5メートルの区画で成立するため、専用の訓練室を確保しなくても置けます。利用者が普段いる場所の近くに区画を取れれば、訓練室まで連れて行く手間そのものが減ります。

ただし、設備が解けるのはここまでです。区画の中で歩く場所ができるだけで、生活動線の移動が訓練に変わるわけではありません。

ただし、設備だけでは続きません

担当と記録が決まっていなければ、設備があっても使われません。

これは実際に起きることです。設置したものの、忙しい日は使わない。使ったかどうかが記録に残らない。結果として、誰も使わなくなる。

設備は3つ目の課題を解くだけで、1つ目と2つ目は運用で決めるしかありません。

この点は、導入をご検討いただく段階で毎回お伝えしています。